2019年3月末に焼肉を食べにソウルへ出かけました。その際に羽田空港の国際線ANAラウンジを使用しましたので、最新レポートをお伝えします。
使い慣れた方もこれからの方も、最新事情をご覧いただければと思います。
最後に自分の失敗から、世界の空港ラウンジでやりがちな日本人の振舞いについて書いています。
羽田空港国際線ANAラウンジの行き方
まずは、羽田空港国際線ターミナル3Fの出国手続きからご案内。
2018年10月末より、日本人は顔認証ゲートで出入国できます。パネルに顔写真のページのパスポートを置き、鏡を見ること5秒で完了。このおかげで出入国はかなりの時短に。出入国スタンプが欲しい人は係員のいるブースで押印してくれます。
私は疑り深いのか古い人間なのか、出国記録スタンプがないと心配で押印。「海外でまだハイテク日本の常識が通じない国があるかも~」、「スタンプなしで入国審査にひっかかったらどうしよう」、なんていうのはいらぬ心配なのですが。
私は若いころ海外留学したのですが、海外のイミグレーションは審査官の裁量幅が大きく、同じ人物同じ条件でも同じ結果にならないことを経験し、また何人も同様のケースを見聞きしました。当時は今よりもテロや外国人の入国に敏感な時代だったということもありますが、善良な一般日本人なら大丈夫という概念は一歩国外に出れば通じないことを学び、出入国審査には念には念をのクセがつきました。世界に誇る日本のパスポートですから、長期滞在でなく観光の入国ならばめったなことはないはずなのですが。
しかし変なところで念を入れる割に、預け入れ手荷物鞄にバッテリーを入れるようなマヌケもしでかします。(バッテリーは安全上、機内持ち込みが原則)
話を戻します。
出国手続きが終わるとすぐにラウンジの案内板があります。私はANAラウンジを目指すので、左右に青印の2箇所。
左の114ゲート付近のラウンジが空いていますが昼間(13:00-20:00)はクローズです。右のラウンジへ。110番ゲートの先、階段(リフトあり)を上がったところにあります。
ANAラウンジは、ビジネスクラス、プラチナ、スターアライアンスゴールドメンバーの使用するラウンジです。
ファースト、ダイヤモンド会員はスィートラウンジを使用です。「良いなぁダイヤ修行しようかしら。」と思いつつ青い文字のANAラウンジへ。ちなみに、羽田のANAスィートラウンジはメルカリなどのフリマで入場券が数千円で売られています。興味ある方はご参考までに。
スタイリッシュで落ち着いた空間
受付をすませANAラウンジに入ると、中は駐機場を見渡せる大きな窓が明るく、シックなデザインの空間です。
シャワーを使いたい人は、チェックインの時に受付で混雑度を聞いておくと良いです。搭乗までの限られた時間ですから自分の望む時間に入りたいものです。
受付対応は特別訓練されたプロフェッショナルなサービスということはありませんが、親切に普通に対応して下さるので十分ですが。
利用者は外国籍の方が多いです。
出発前にゆっくりくつろげる空間があるのはありがたいことです。
お食事のサービス
飲み物、温かいお食事、名物ANAカレー、軽食、リフレッシュメントはチーズやチョコレート数種、季節のクッキー、杏仁豆腐などなど、ホテルのブッフェにあるもの一通りあります。アルコールがある点ではホテルブッフェ以上ですね。
美しくディスプレイされた日本酒3種。
さっぱりと関西風のおうどん。お出汁が美味しいです。ヌードルバーで各種そば、うどんを作ってくれます。丼は大きくないのでぺろり。
豚骨ラーメンは普通に美味しいです。
ソフトドリンクサーバーは、ちゃんと炭酸水があるところが外国人利用者の多いラウンジならでは。日本でも浸透してきましたが。
日本酒以外のお酒はなぜこんな雑なプレゼンなのか。もっと美しく陳列すれば良いのにと感じつつ。日本酒を飲めよというサインなのでしょう。
エスプレッソマシンはラウンジの両端に2台。マシンが違うので味比べも良いかもしれません。
名物のANAオリジナルチキンカレー。お肉がごろごろ、酸味があってスパイシー。ご飯はあきたこまち。機内食もあるのでほどほどにしないと。。
テーブルにはUSBと電源があります。
あたたかいおかずは、そのほか数種類あります。
他にも焼きおにぎり、お味噌汁、サンドイッチ、お惣菜パン、サラダ、チーズ、菓子パンなどなど。この日のデザートはリンツのチョコ、桜クッキー、杏仁豆腐でした。
ラウンジの奥にも温かい食事以外のサーバーがあり、こちらの方が空いています。
食べすぎ厳禁と思いつつ、たくさん食べてしまいます。
腹ごなしにシャワーへ。
水滴ひとつ残らずお掃除されたシャワーブース
フライト前にシャワーを浴びると、機内でよりくつろいで過ごせるのでお勧めです。乾燥した機内に入る前は保湿も大事です。
シャワーブースの利用は受付で鍵をもらいます。混雑時は一人20分ベース。
ちゃんと完璧にお掃除がされています。
こじんまりとした空間に必要な設備やアメニティはすべて揃っており、小型ファンや荷物置き場もあって快適です。
雪肌精などの化粧品類と、ヘアドライヤーはダイソン。
水滴を一滴も残さず綺麗にお掃除して下さることに心意気を感じます。こうなると、お湯を流した時に若干下水の臭いがあるのはまったくご愛敬といったところ。快適に使わせてくださりありがとうございます。
フライト前にゆっくり一息つける空間はたいへん貴重です。また頑張ろうという気持ちになります。
最後に ラウンジでの振舞いと世界基準
最後に読者のみなさまに質問です。
空港ラウンジは羽田に限らず日本や世界中にありますが、使った食器などは自分で片付けますか?そのままにしておきますか?
ラウンジはブッフェスタイルであることが多く、もちろんフロアにはお片付けを担当するスタッフがいます。返却棚もあります。
細やかな気遣いと感謝の気持ちを大事にする日本人ですから、使ったあとは自分で片付けるのことが習慣になっている方は多いと思います。
そして私たち日本人は作り手や頂くことへの感謝として、片付けを当然の行いとする美徳を大切にしています。
しかし、
国外に出ると、この「自分で片付ける」という当然の振舞いが「ダメ」とされることもあるとご存知だったでしょうか。
逆に恥ずかしい思いをしてしまうこともあります。
私は何年か前、海外のラウンジで食後普通に片付けようとしたところ、友人に「片付けてはいけない」と止められました。
なぜか。
片付けを担う者の仕事を奪うから、というのです。
海外では雇用をうみだす側と、雇用される側の切り分けが明確でシビアです。
サービスを受ける人間は、サービスする人の雇用を守るのも大事な役割ということです。
自分で片付けをする人が増えてしまうと、職を失う人が出てしまうので控えるべき振舞い。
そして周囲からは、「サービスされる側としての振舞いを知らぬ人物」として見られ、恥ずかしい思いをします。
良かれと思ってすることでも、文化や常識の違いを感じる瞬間です。
逆に、日本のラウンジで片付けをしない外国人が多くても、それは「マナーのなっていない人」ではありません。
たまに片付けない外国人を批判するブログを拝見しますが、そうではないのです。日本が世界基準とは違うのです。
私はこの時から、「日本では自分で片付ける、海外では臨機応変に対応」になりました。
ラウンジでサービスを受ける人間はくつろぐだけでなく、そこがその国の社会構造をうつしだす場であると認識しておくこと、それが自分の振舞いを決めるうえで大事な要素だと私は失敗から学びました。
この手の違いは、経験し交流しないとなかなか知りえません。(一流クラスの方々はとっくにご承知のことだと思いますが。)
それに自分のやり方や常識は意識しないとなかなか変えられないものです。
郷に入っては郷に従えと言いますから、その国の人の振舞いを観察すればラウンジに限らずどう対応するのがベストか判断材料になりそうです。
それはつまり返して言えば、日本の空港ラウンジで日本人が率先して片付ければ「この国はこういう文化ですよ、リスペクトしてね!」と、世界の人に知ってもらう良い場となります。
どんな対応をするかは人それぞれですが、これから海外に出る方やマイラーさんにとって、私の失敗がちょっとでも参考になればと思います。
こうして快適なラウンジを使わせてもらえるのも、効率よくマイルを貯める方法を知ることができたからこそ。マイルは貯めやすい時代になりました。
私はマイル活動1年目は決済用にANAアメックスブルー、ポイント集約用にソラチカカードを使って、夫婦で40万ANAマイル以上貯まりました。
100万マイル以上稼ぐスーパーマイラーさんもいますから、この数字はマイラーとして特筆するようなものではありませんが、もしこれからマイル活動を始めるという方ならこの2枚使いはなかなか良いと思います。
ANAアメックスブルーは無期限でANAマイルが貯められ、空港ではカード会社のラウンジも使えるので修行にも向いています。修行にラウンジがあるとないじゃ大違い。
ソラチカカードはポイント集約用にマストです。どちらのカードも今は入会だけで何万マイルももらえるので、良い時代だなと思います。
それぞれのライフスタイルによりこの組合せがベストかはわかりませんが、参考例として。
さて下世話な終わり方になりますが、私はハーゲンダッツ・アイスクリームのファンです。
ANAのスィートラウンジには、ハーゲンダッツのアイスクリームがあるそうです。次はそちらをリポートしたいです。
最後まで読んでくださりありがとうございます!